かっこいいへの執着を持て

 優しすぎて他人に興味がない人のことが嫌いだ。自分に興味を持ってくれない人のことは基本的に嫌いだ。注目されるとその場から消えてなくなりたくなるのに誰にも見てもらえないと泣きたくなる。

 なんでも卒なくこなして交友関係もしっかりあって、でもそれって他人のことどうでもいいって思ってるからできることだよなと考えている。そんなもの私の「俺を見てくれ!」という誰にとってもどうでもいい叫びと同じなんだろうか。

 

 他人に自分と同じになって欲しいという傲慢さは消えなくて、そういう自分の気持ち悪さをこの前友達にぶちまけた。気持ちよかった。家族ではない友達という一線引いた関係の相手に全部吐き出すのはオナニーと同じだった。あんまり親身になりすぎず聞いてくれる相手、話は聞きつつ相槌だけ打ってくれる時間がとても良かった。誰にも分かってもらえないと言いながら友達がいると思っている私は本当に傲慢だと思うけど、でもどうせ死ぬ時は1人だし、、、みたいな感覚は確実に今の私にはある。そもそも望んで生まれてきたわけではないもの。

 

 輪るピングドラムのアニメをU-NEXTで観て、映画も池袋へ観に行った。このタイミングで、この凄いエネルギーを持つ作品を知ることができて嬉しい。

 生存戦略として運命に反抗する子供達が出てくるアニメ。「ピングドラムを探せ」という謎の命令を下す突然生き返った妹、の命を救うために健気に行動する2人の兄、がかっこいい。宮沢賢治を私は読んだことがなくて全然分からない暗喩や引用もたくさんあるけれど、それが引き込まれるというか、分からないことがあるって(余裕がある時は)楽しい!という気持ちになる。

 

 一度見ることを諦めた少女革命ウテナも見直していて、なんか凄いんだろうなこのアニメと思いながら見ている。オープニングとエンディングがかっこよくて好きだ。2人の少女がくるくる薔薇の中で回る。早く世界を革命して欲しい。

 

 これからも自分がかっこいいと思うものを好きでありたいと思う。かっこいいは自分だけで定められないからこそ、かっこいいものを追い求める限り、私は社会的な人間でいることができると思う。